敦賀気比の平沼、東海大四の大澤、両エースの力投で決勝にふさわしい投手戦となった。1対1の同点の8回、東海大四は無死2、3塁で当たっている6番大澤。大脇監督は2球目にスクイズを命じるが空振りで失敗。結局平沼に無得点に抑えられる。そのウラ敦賀気比は1死2塁で昨日2打席連続満塁本塁打を放った6番松本。野球マンガならここでホームランという場面が現実となり決勝点となった。一回戦からすべて完投のエース平沼は「苦しい5試合でした。」と振り返ったが、その顔は笑みでいっぱいだった。
第1日第1試合(1回戦)八戸学院光星(青森) × 九州学院(熊本)
第1日第1試合(1回戦)八戸学院光星(青森) × 九州学院(熊本)
1時間49分
開幕試合は昨秋の九州王者・九州学院と昨秋の青森大会一位、三季連続の甲子園出場となった八戸学院光星の一戦。一回裏、九州学院が三番友田のタイムリーで一点を先制するが、四回表八戸学院光星が五番中崎の犠飛と九州学院先発伊勢の暴投で逆転。その後も追加点を挙げ、八戸学院光星が三季連続の初戦突破となった。八戸学院光星先発中川は変化球の制球が冴え、内野ゴロ15個と打たせて取る投球が光った。
第1日第2試合(1回戦)大阪桐蔭(大阪) × 東海大菅生(東京)
第1日第2試合(1回戦)大阪桐蔭(大阪) × 東海大菅生(東京)
1時間57分
大阪桐蔭打線が東海大菅生の好投手・勝俣を序盤から打ち崩した。選球眼が良く、勝俣が苦し紛れにストライクを取りにくるところを狙い打った。もともと制球に難のある勝俣だが、甘い球をことごとく痛打され、粘り切れなかったのは残念。早々に試合の大勢が決したため、菅生は攻撃も淡白になり、大阪桐蔭の田中を楽にさせてしまった。大阪桐蔭はポジショニングも含めた守備も鉄壁で、最後まで集中を切らさず、王者の風格を見せた。
第1日第3試合(1回戦)常総学院(茨城) × 米子北(鳥取)
第1日第3試合(1回戦)常総学院(茨城) × 米子北(鳥取)
2時間16分
機動力で昨年秋、関東大会のベスト4に入った常総学院は、2回、荒原の大会第1号ソロで先制した後、塁上のランナーが走り回り、大会記録にあと1つと迫る13盗塁をマーク。動揺した米子北のエース高橋のワイルドピッチもあり、16安打で14点と効率の良い攻撃を見せた。投げては、2年生エース鈴木が初回満塁のピンチを切り抜けた後は、7回まで安定感抜群の投球で、甲子園初出場の米子北を投打で一蹴したゲームだった。
第2日第1試合(1回戦)今治西(愛媛) × 桐蔭(和歌山)
第2日第1試合(1回戦)今治西(愛媛) × 桐蔭(和歌山)
2時間16分
同点に追いつかれた直後の今治西の集中打が鮮やかだった。中軸の連続タイムリーで勢いづくと、下位打者も続き、一気に試合の流れを引き寄せる。桐蔭も打線がよく食らいつき、攻撃面では遜色なかったが、随所に守りのミスが出たことが悔やまれる。大量失点した3回も記録に表れないミスがあった。終盤に追い上げてムードは盛り上がったが、結果的には3回の4点が大きくモノを言った。今治西は不安定な杉内が最後まで立ち直れず苦戦した。
第2日第2試合(1回戦)立命館宇治(京都) × 静岡(静岡)
第2日第2試合(1回戦)立命館宇治(京都) × 静岡(静岡)
2時間2分
チーム打率出場校中トップの静岡は、3回3番内山のタイムリー、4番堀内の犠打で逆転した後、6番平野にも2点タイムリーツーベースが出て、計4点。更に5回にも3安打を集中して3点を追加。前半でしっかり主導権を握った。投げては、冬場急成長の評判通り、2年生エース村木が、伸びのある速球とフォークボールを有効に使い4安打1失点完投。強打線に投手力が加わった静岡、2回戦以降の戦いが楽しみとなる快勝だった。
第2日第3試合(1回戦)木更津総合(千葉) × 岡山理大付(岡山)
第2日第3試合(1回戦)木更津総合(千葉) × 岡山理大付(岡山)
1時間47分
木更津総合の早川、岡山理大付の西山と、共に秋の公式戦で素晴らしい防御率を残した両投手の先発だったが、予想とは裏腹に点の取り合いとなったこの試合。結果的に試合を決めた檜村選手のひと振りも素晴らしかったが、3回、7回と4点を取った両イニングに共通していたのが、1番木戸選手の三塁を陥れる好走塁。西山投手に重圧をかけたことがその後の複数得点につながった。高校野球における走塁の大事さを再認識させられる一戦となった。
第3日第1試合(1回戦)奈良大付(奈良) × 敦賀気比(福井)
第3日第1試合(1回戦)奈良大付(奈良) × 敦賀気比(福井)
1時間37分
大会3日目7試合目にして初の投手戦となった。敦賀気比のエースは昨夏の甲子園も5試合経験している平沼。4回まではパーフェクト、5回までノーヒットのピッチング。奈良大付のエース坂口は7回途中まで長打5本を含む8安打を許すが、粘りの投球で3点に抑える。昨夏の甲子園一回戦で3安打完封の投球を見せた敦賀気比の平沼、今回は1安打の完封勝利。「今日はキレだけを考えて投げました。今年に入っていい投球が出来ていなかったんですが、今日は今年一番のピッチングでした。」とインタビュー台で微笑んだ。
第3日第2試合(1回戦)仙台育英(宮城) × 神村学園(鹿児島)
第3日第2試合(1回戦)仙台育英(宮城) × 神村学園(鹿児島)
1時間49分
昨年秋の覇者仙台育英は、神村学園のエース北庄司の立ち上がりを攻め、2回までに3-0と早々に試合の主導権を握った。更に6回、3安打を集中して2点を取り、北庄司をKOした。エースの佐藤世那は、序盤制球に苦しみ3回までに60球を要したが、勝負所でのフォークボールが絶妙で、神村学園に反撃を許さず、中盤からは四死球も無くなり、見事6安打完封。仙台育英が前評判通りの実力を発揮した試合だった。
第3日第3試合(1回戦)浦和学院(埼玉) × 龍谷大平安(京都)
第3日第3試合(1回戦)浦和学院(埼玉) × 龍谷大平安(京都)
1時間56分
3回までお互い2度の得点圏も堅守で切り抜ける互角の立ち上がり。その緊張感は回を追うごとに増していく。6回は両校内野手の美技がなければ得点につながっていた。延長11回の浦和学院の得点は、2塁走者にスタートを切らせたことが奏功した。打者の荒木が思い切ってバットを出すことにつながり、待望の先制点につながった。エースの江口は終盤もペースを乱さず危なげなかったが、それを支えたのはバックの堅い守り。今大会、これまでで最高の熱戦だった。
第4日第1試合(1回戦)英明(香川) × 大曲工(秋田)
第4日第1試合(1回戦)英明(香川) × 大曲工(秋田)
1時間34分
共に初出場という初々しい顔合わせ。英明は2死ランナー無しから3番森山のツーベース、4番湊のタイムリーで先制。その後の試合は動かず6回裏大曲工業1番佐々木の同点タイムリー、更に2死1、2塁からエースで4番の武田が勝ち越し打。続く7回にも佐々木の3打点目となる2点タイムリーで1-4と流れを引き寄せ、尻上りによくなったエース武田の粘投で甲子園春夏通じて初出場初勝利の快挙。最後ピッチャーゴロで勝利を味わった武田は「粘って投げていたので、自分のところに飛んできたと思います。」と笑顔で話した。
