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青春の門(第一部)

第十二回「男たちの世界」

47分30秒
昭和23年秋、タエ(小川真由美)親子は竜五郎(中村敦夫)の元へ引き取られた。タエは重蔵(北大路欣也)の形見のピストルを竜五郎に預ける。信介(江藤潤)は竜五郎からバイクをもらい、練習に余念がなかった。また、春男(火野正平)は信介に、タエも母でありまた女性であるからいろいろとウワサがたつのだと教える。タエは療養所へ入り、徐々に回復していく。そんな中、信介は母を見舞った帰り、自転車が壊れて困っている高校教師・梓旗江(大谷直子)に出会い、助ける。
第一回「夕陽と刺青」
第一回「夕陽と刺青」
47分26秒
筑豊・田川・香春岳を眺めながら信介(江藤潤)は、幼なじみの織江(秋吉久美子)と父・重蔵(北大路欣也)のことを回想していた。昭和13年秋、ホステスをしていたタエ(小川真由美)をめぐって重蔵は、ヤクザの竜五郎(中村敦夫)と香春岳の麓で決闘を繰り広げる。幼かった信介(栗又厚)はタエに抱かれて草むらに身を伏せながら、父の男の闘いを見つめていた。
第二回「風の中の抱擁」
第二回「風の中の抱擁」
47分25秒
タエ(小川真由美)をめぐって、重蔵(北大路欣也)と竜五郎(中村敦夫)は決闘をした。 素手で受けて立つ重蔵に、タエは飛び出して重蔵をかばう。男と女の命をかけた真の姿に、竜五郎は敗北を知り、自首をした。重傷を負った重蔵はタエの看病で回復し、まだ完治していなかったがタエと祝言をあげた。タエは炭鉱員の女房となり、段々と水商売の匂いを洗い流していった。狭い家での3人の暮らし、重蔵に愛されてタエの口からもれる甘い声を息子・信介(栗又厚)は息をひそめて聞いた。それとは気づかぬ信介の幼い春の目覚めであった。
第三回「朧夜の逃亡者」
第三回「朧夜の逃亡者」
47分25秒
鉱山には不穏な空気が流れていた。軍の資金援助で羽振りを利かせる東日鉱山が、重蔵(北大路欣也)たちの豊陽炭鉱から札ビラをきって悪質な引き抜きをしている。重蔵とタエ(小川真由美)は親子3人で花見に行った帰りに、ケガをした少女に出会う。激しい敵意をあらわにする少女だが、家に連れて帰り手当てをすると心を開いてきた。少女は李春南(上原ゆかり)と名乗り、朝鮮人の炭鉱員・金朱烈(山本圭)が話を聞くと、1カ月前に前金をもらって国から東日鉱山へ来たが、ひどい環境から逃げ出したという。重蔵は引き抜きのこと、少女のことで腹の底から怒りを覚え、1人で東日鉱山に向かうことを決意する。
第四回「悲しき星の下に」
第四回「悲しき星の下に」
47分25秒
重蔵(北大路欣也)の力で東日鉱山の束縛を逃れた春南(上原ゆかり)は、徐々に明るさを取り戻した。一方、織江(秋吉久美子)の父・正作(矢野宣)は永年勤続で表彰されることが決まった。だが、織江一家には悲劇が目の前に迫っていた。まず織江の足のケガ。さらに、落盤事故で正作が帰らぬ人となった。
第五回「竜五郎出獄」
第五回「竜五郎出獄」
47分26秒
竜五郎(中村敦夫)が出所した。わずかの留守の間に塙組は落ちぶれていた。出迎えた伯父・矢部虎(芦田信介)に"泥につかっても、もう1度一家を張る"と竜五郎は決然と言う。一方、三豊炭鉱から東日炭鉱へくら替えした炭鉱員が、また戻りたいと言ってきたが重蔵(北大路欣也)は断った。その夜、小頭の田所(北浦昭義)と戻りたいと望んだ炭鉱員たちが東日の連中に襲われ、田所は死ぬ。そして助け出した炭鉱員の口封じのために、東日の鬼頭(福山象三)は炭鉱住宅に火をつけた。重蔵の怒りは決定的となる。そんな中、竜五郎は東日の援護を高塔(高桐真)から依頼され引き受ける。またしても、重蔵と竜五郎の宿命的な対決が近づいてくる。
第六回「男、落日に死す」
第六回「男、落日に死す」
47分03秒
重蔵(北大路欣也)の三豊炭鉱と東日炭鉱の抗争は爆発寸前だった。そんな中、東日で落盤事故があり35人の炭鉱員が閉じ込められた。重蔵と竜五郎(中村敦夫)は一時休戦し、武器を捨てて救助に入る。会社は莫大な資金を投じて開発した新坑を守ろうとして、朝鮮人と徴用士35人の命を見殺しにしようとする。重蔵はタエ(小川真由美)や信介(栗又厚)のことを頼むと竜五郎に言って、1人山に入っていった。程なく大爆発が起こる。35人の命と引き換えに重蔵は死んだ。一方、竜五郎は東日側の軍人を斬り殺したため、矢部虎(芦田信介)にタエのことを頼んで満州へ逃げた。そしてタエは、炭坑で働いて信介を育てていく決意をする。
第七回「女になる夜」
第七回「女になる夜」
47分06秒
重蔵(北大路欣也)の死後5年の月日が流れた。信介(鳥海勝美)を育てるために女を捨てたはずのタエ(小川真由美)だが、ある夏の夜、女としての血が騒ぐのを押さえられずに、夢の中で亡き重蔵に代わって金山(山本圭)と抱擁していた。そんな中、重蔵に助けられた35人の炭鉱員と金山で、ようやく重蔵の墓が建てられた。タエと金山の仲がウワサになり、信介も母と金山が家の中で寄り添っているのを見てしまう。だが、それは金山に招集令状がきて別れを告げにきている風景だった。金山は信介に何もなかったことを告げて去っていった。
第八回「青いめざめ」
第八回「青いめざめ」
47分07秒
戦局は悪化していった。そんなある日、空襲警報で横穴へ逃げ込んだ信介(鳥海勝美)は、刹那の快楽に身を委ねる大人の世界を見てしまった。織江(名川忍)と2人だけの横穴で信介の胸は高ぶり、信介に言われるままにモンペを脱いだ織江。2人は訳の分からぬ息苦しさにあえいだ。青い性の体験は織江が逃げ帰った後、激しい羞恥となって信介を襲った。その夜、遅くなっても帰らぬ信介を捜し回ったタエ(小川真由美)は、重蔵の好きだった香春岳にいるに違いないと登り始めた。闇に包まれた香春岳で、2人は抱き合って夜明けを待つのだった。終戦の日、タエは自暴自棄になっている労務課長(灰地順)に襲われたが、矢部虎(芦田伸介)に助けられる。一方、敗戦の混乱の中、春子(上原ゆかり)は朝鮮へ帰っていく。
第九回「帰って来た男」
第九回「帰って来た男」
47分25秒
終戦から3度目の夏、信介(江藤潤)は中学で野球をやっていて、秋には県大会に出ることも決まった。そんな中、金山(山本圭)が戦争で銃を取らなかったため刑務所に入れられ、戦後入院し、やっと帰ってきた。一方、織江(秋吉久美子)の母は過労から寝つき、借金が返せなくなっていた。織江は学校へも行かず、闇市で働いていた。信介は少しでも織江を助けるため、野球部をやめてアルバイトを始める。そんなある日、竜五郎(中村敦夫)も戻ってきた。タエ(小川真由美)と信介の面倒をみると申し出たが、タエはきっぱりと断る。
第十回「荒野にも虹は立つ」
第十回「荒野にも虹は立つ」
47分26秒
炭坑町は戦後3年がたち、活気を帯びてきた。闇市で働く織江(秋吉久美子)の店に辻春男(火野正平)という闇屋が現れてヤクザに襲われるが、竜五郎(中村敦夫)が助ける。一方、野球部を辞めたことを信介(江藤潤)はタエ(小川真由美)に隠していたが、それがバレて厳しく叱られる。信介はそれによって母の愛の確かさを、改めて感じていた。ある日、過労でタエが倒れた。